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小野小町  移ろふものは

古今和歌集 恋歌五 797 小野小町

色見えで移ろふものは世の中の人の心の花にぞありける

(コレクション日本歌人選3 小野小町 大塚英子 笠間書院)
平仮名は近代まで清濁書き分けず濁点は表記されなかったので、この歌の表記は「色見えて」。
読みも古来両説あり。
小町は「見えて」と、打ち消しの「見えで」、正反対の意味を掛詞にした。
惹かれます。
手もとにある「伊達本 古今和歌集」藤原定家書写、笠間文庫で確かめました。
色見えてうつろふ物ハ世中の人の心の花にそありける
「色見えて」と書かれ、「いろみえて」とも「いろみえで」とも詠まれ、
「色に見えて」と「色には見えないで」の両方の意味を響かせてきた奥行きある歌だと知りました。

あはれてふことこそうたて世の中を思ひはなれぬほだしなりけれ

小野小町集 (流布本系108)
古今集 元永本では読人不知

「新装版 小野小町追跡 」片桐洋一、笠間書院。
副題「小町集」による小町説話の研究。

二種類の「小野小町集」和歌も載っていて、小町と小町の和歌についての良書です。

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プロフィール

高畑耕治

Author:高畑耕治
Profile:たかばたけ こうじ
1963年生まれ大阪・四條畷出身 早大中退 東京・多摩在住

詩集
「銀河、ふりしきる」
2016年イーフェニックス
「こころうた こころ絵ほん」2012年同
「さようなら」1995年土曜美術社出版販売・21世紀詩人叢書25
「愛のうたの絵ほん」1994年同
「愛(かな)」1993年同
「海にゆれる」1991年土曜美術社
「死と生の交わり」1988年批評社

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