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大道芸人に負けずに。詩の出版を想う(三)

 あたらしい詩と歌の本『こころうた こころ絵ほん』は2012年3月11日、(株)イーフェニックスから発売されます。
 A5判並製192頁、定価2100円(消費税込)で、好評予約受付中です。
 ☆ 書店での予約注文はこちらです。
 発売案内『こころうた こころ絵ほん』
 ☆ Amazonでのネット注文はこちらで。
 詩集 こころうた こころ絵ほん

 詩を本として伝えることについて、前回に続き考えます。
 今出版されている詩集は、ほとんど書店には並ばず売れないため、詩人が発行部数の多くを買い取り、読んでもらうために詩人宛に謹呈しています。私もこれまでの詩集ではそのようにしましたし、自分の作品を理解してくださる方との出会いをつかむための一つの方法です。

 一方で、詩の良い読者でもある詩人同士の間で無償で送りあってしまう特異な文化が、詩をより売れなく存在すら社会的に見えなくしている一因ではないかと考えたりもします。
 この方法は既に詩人と認知されている閉ざされた集団でのやりとりで完結してしまうので、詩を書かないひとに伝えることはできません。謹呈される詩人は集中してしまう傾向もあって、大切な詩集が読まれないまま埋もれてしまう悲しい側面もあるのではないでしょうか。
 私は詩を読むことも好きですので、贈ってくださった詩集によって感じとれた心の思いを返信しています。でも5冊目の詩集を出した直後に集中して送って頂いた詩集には、精神的経済的な困難が重なったこともあり、読めないまま転居の際に手放してしまいました(現代詩歌文学館にすべて寄贈しました)。

 詩を書く方に限らずに、出版をお知らせして、買ってでも読みたいと思ってくださる方に届ける、それが創作活動を続けるための理想です。でも書籍流通の現状では、詩書が書店に置かれ売れる可能性は限りなく乏しい状況です。
 図書館に購入して頂くことで、未知の読者、初めて詩に触れる読者と出会う可能性を広げることがもう少しできればよいとも思います。私も入手できない詩書は、図書館でリスエストして読んでいます。

 創作活動を続けるために買ってくださいとお願いするのは恥ずかしいことではないし、書き手のプロとしての自覚をたかめるめにもよいことではないでしょうか? プロは懸命に営業努力をして自らの作品の良さを売り込みます。
 私は大道芸の人たちに学びたいとも思っています。彼らは個性的な芸を工夫して作り、練習して磨き、頑張って演じた後、続けていくためのカンパをつのります。心の言葉を作品に込める私も同じです。子育てしながら、良い詩を書き続けたいと考えています。

☆ 私の新しい詩と歌の本『こころうた こころ絵ほん』は予約注文できますので、ぜひ書店でお求めください。
☆ 書店に行かれるお時間がない方は、インターネットのAmazonでも予約注文頂けます。
☆ 興味はあるけど価格が高いと思われたら、発売日以降に図書館でリクエストされて読んでみてください
☆ もし良いと感じて頂けたら、詩がお好きなみなさまに『こころうた こころ絵ほん』をお伝えください。


 がんばり続けます。応援して頂けますととても嬉しいです。よろしくお願い致します。
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プロフィール

高畑耕治

Author:高畑耕治
Profile:たかばたけ こうじ
1963年生まれ大阪・四條畷出身 早大中退 東京・多摩在住

詩集
「純心花」
2022年イーフェニックス
「銀河、ふりしきる」
2016年イーフェニックス
「こころうた こころ絵ほん」2012年イーフェニックス
「さようなら」1995年土曜美術社出版販売・21世紀詩人叢書25
「愛のうたの絵ほん」1994年土曜美術社出版販売
「愛(かな)」1993年土曜美術社出版販売
「海にゆれる」1991年土曜美術社
「死と生の交わり」1988年批評社

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