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万葉集の好きな歌 (巻第十三) 作者未詳 長歌(二)

万葉集 巻第十三  作者未詳 長歌 (冒頭四句略)

朝なぎに 満ち来る潮の 夕なぎに 寄せ来る波の その潮の いやますますに その波の いやしくしくに わぎ妹子に 恋ひつつ来れば あごの海の 荒磯の上に 浜菜摘む 海人おとめらが うなげる ひれも照るがに 手に巻ける 玉もゆららに 白たえの 袖振る見えつ 相思ふらしも

(大意)
海人の少女たちが、首にかけた布も照り輝くばかりに、手に巻いた玉もゆらら鳴るばかりに、真白な袖をふってくれるのがみえるよ、わたしのことも思ってくれているよう

反歌
あごの海の荒磯のうえのさざれ波 我(あ)が恋ふらくはやむときもなし

(反歌意訳)
磯に裂けて砕けて割れて散る海の、あの波のように
恋い焦がれ、しぶき砕けてまだ、生きるのか

万葉集巻第十三 作者未詳 長歌国歌大観番号3243、反歌3244

青春期の荒磯で万葉の海にみつけてから、ずっと好きな歌です。

(参照:伊藤博訳・角川ソフィア文庫。新校注萬葉集・和泉書院)

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プロフィール

高畑耕治

Author:高畑耕治
Profile:たかばたけ こうじ
1963年生まれ大阪・四條畷出身 早大中退 東京・多摩在住

詩集
「銀河、ふりしきる」
2016年イーフェニックス
「こころうた こころ絵ほん」2012年同
「さようなら」1995年土曜美術社出版販売・21世紀詩人叢書25
「愛のうたの絵ほん」1994年同
「愛(かな)」1993年同
「海にゆれる」1991年土曜美術社
「死と生の交わり」1988年批評社

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