今回は、
児童文学作家・牧瀬かおるさんの2冊の児童書を読むことで心にひろがった詩想を記します。
牧瀬さんは、新しい本
『万華鏡の少女』をまもなく2012年7月23日にイーフェニックスからご出版される予定で、私も読むことを楽しみにしているひとりです。
牧瀬さんはお年寄りを訪ねるボランティア活動をされていらして、その際、私の
『詩集こころうた こころ絵ほん』を皆さんに朗読してくださいました。とても嬉しく思います。以下でご紹介する二冊の著書からも、このお取り組みに通じる牧瀬さんの心のメッセージが聞こえてきます。
著者紹介によると牧瀬さんは、障がい児教育に、教諭、保育士として39年間勤務(支援学校、通園施設)されたご経験をお持ちだそうです。
今回ご紹介する二冊の本には
KISAさんの優しいイラストがいろんなところに咲いていて、ハイキングのような爽やかな気持ちで読みました。
まず一冊目は
『幸せを運ぶ腹話術人形 げんちゃんとダイスケ』(2008年11月、ブライト出版)です。
あとがきに「この物語ができたのは
腹話術の人形を通して、子供たちに優しさや思いやり、夢と希望を伝えられたらいいなと思ったからである。」とあるとおり、牧瀬さんご自身が
全日本あすなろ腹話術協会(会長・福大介さん)に入会されて、
腹話術の人形たちと、全国の子供たちやお年寄りに思いやりや幸せな気持ちを運ぶ活動に参加されていらっしゃいます。
私も子どもの頃、腹話術人形がとても不思議でそのおしゃべりは楽しく好きでしたので、ずっと覚えていますから、良い活動をされていらっしゃるなと感じます。子どもたち、お年寄りの、笑顔、目の輝きが思い浮ぶので、嬉しい気持ちになります。
このお話は、ふたりの腹話術人形が自分に起きた出来事を話しかけてくれるので、人形の心、子ども心、話し声を生き生きと感じながら、物語の展開を楽しめました。
もう一冊は
『ぼく、ラッキー 昭和的雑種犬ワンコの物語』(2010年4月、同上)です。
このお話も、話してくれるのはワンコのラッキーで、息遣いが聞こえてくるようです。
出会いから悲しい別れまでのお話ですが、
人とワンコが最期に「ありがとう」と思いを伝え合っていて、心に沁みます。
☆響きあう思いの私の詩を木魂させます。
詩「さよならぱて」*ワンコの名前が「ぱて」です。
この本で私は
アニマルセラピーボランティア会の活動を知りました。飼い主の皆さんと動物を連れて老人介護施設を訪問し
アニマルヒーリングを行われています。
同会主催の
久保義介さんが「普段あまり会話のない孤独なお年寄りは、動物達の訪問を心待ちにしておられ、犬や猫に話しかけ、抱いたり、撫でたり、昔飼っていた犬や猫の話をしたりと普段面倒をみておられるヘルパーの方々が驚くほど快活になり、短い時間ですが楽しい一時を過ごしておられます。」と紹介されています。こちらも良い活動だなと私は共感します。
詩を愛する心は、思いやりや優しさと結ばれていると私は思います。
詩心は子どもの心です。心をあたたかく揺らし励ましてくれる詩は児童書の心をどこかで響かせています。
同じように、
優しくこころあたたまる児童書には優しい詩心の花が咲いています。牧瀬さんの児童書は、優しさと思いやりの花です。 みつめて、その言葉を聴とりたいと、私は思います。
☆ お知らせ ☆
『詩集 こころうた こころ絵ほん』を2012年
3月11日、
イーフェニックスから発売しました。A5判並製192頁、定価2100円(消費税込)です。
イメージング動画(詩・高畑耕治、絵・渡邉裕美、装丁・池乃大、企画制作イーフェニックス・池田智子)はこちらです。絵と音楽と詩の響きあいをぜひご覧ください。
こだまのこだま 動画 ☆ こちらの本屋さんは店頭に咲かせてくださっています。
八重洲ブックセンター本店、丸善丸の内本店、書泉グランデ、紀伊国屋書店新宿南店、三省堂書店新宿西口店、早稲田大学生協コーププラザブックセンター、あゆみBOOKS早稲田店、ジュンク堂書店池袋本店、紀伊国屋書店渋谷店、リブロ吉祥寺店、紀伊国屋書店吉祥寺東急店、オリオン書房ノルテ店、オリオン書房ルミネ店、丸善多摩センター店、くまざわ書店桜ケ丘店、有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店など。 ☆ 全国の書店でご注文頂けます。
発売案内『こころうた こころ絵ほん』 ☆
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詩集 こころうた こころ絵ほん
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