尾崎放哉(おざき・ほうさい、明治十八年・1885年~大正十五年・1926年、鳥取市生まれ)の自由律俳句を感じとっています。出典から、私の心に特に響いた句を選び、似通うものを感じた句にわけ、◎印の後に私の詩想を記します。 前回までは彼を取り巻く世界との関係性が伝わってくる句を取り上げました。今回は、彼にとってそのようであった世界に置かれた自己を凝視する句です。彼の最良の句はここにあると私は思います。3.世界...
尾崎放哉(おざき・ほうさい、明治十八年・1885年~大正十五年・1926年、鳥取市生まれ)の自由律俳句を感じとっています。出典から、私の心に特に響いた句を選び、似通うものを感じた句にわけ、◎印の後に私の詩想を記します。 前回は彼の世界の受けとめかたが伝わってくる句を取り上げました。今回は、世界を感じとろうとする能動性を底流に感じる句です。2.世界を感じとろうとする働きかけの句いずれも彼にとっての世界、世界...
今回は、尾崎放哉(おざき・ほうさい、明治十八年・1885年~大正十五年・1926年、鳥取市生まれ)の自由律俳句を感じとります。出典から、私の心に特に響いた句を選び、似通うものを感じた句にわけ、◎印の後に私の詩想を記します。1.自分が投げ込まれ置かれた世界を受けとめる句いずれも彼にとっての世界、世界との距離感が響いている句で、受けとめ感じる、受動性を感じる句です。 仏体にほられて石ありけり◎寺を移り住んだ彼だ...