新しい詩とうたの本
『こころうた こころ絵ほん』2012年
3月11日発売。 A5版並製192頁。
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発売日にお届けできます。 詩集 こころうた こころ絵ほん 今回はこの本の冒頭の序として短く記しました文
「詩想」をご紹介します。私がこの本に込めた想いを述べています。
こころに歌いかけてくれるのは作品たちですが、彼らの自己紹介です。
お読み頂いて木魂(こだま)をお心に感じて頂ける方なら、この本はその方ご自身の歌にもうなっているのだと私は思っております。作品たちの歌声を、聴きとって頂けたら、とても嬉しく思います。
♪ 『こころうた こころ絵ほん』 ♪ 詩想 詩歌は心の感動です。心温かくなる歌、心優しくなる絵本です。「現代」などという狭い驕りの枠では捉えられない心のふれあい、時代を越えて失われない心と心の木魂です。伝えずにはいられない思いは、感受性にみずみずしく溶けあいます。死んでしまった人とさえ響きあえます。
詩歌は歌謡と交わり流れ続けます。歌謡は軽やかに言葉をリズムと旋律、音楽にのせて心を強く揺り動かしてくれるから、歌が嫌いな人はあまりいません。
詩歌の音楽はもっと静かです。心を、愛と喜びと悲しみと祈りを、そっと伝える歌です。喜びも愛しさも欲望も、悲しみも苦しみも虚しさも絶望も夢も渇望も希求も、捨てることはできません。みんな偽りない心の歌だからです。幼さもあどけなさも憧れも、愛欲と孤独と虚しさも、日々の出来事や小さな発見の楽しさも微笑みも笑いも、労働に縛られる疲労も失業の不安と苦痛も、からだの不自由さを見つめる思いも、老いの死へのおののきも闘病の哀しみも、戦争の消えない傷と絶望も、震災の苦しみ、愛するひとを突然奪われたやりばのない悲しみも、かけがえのない生命の、心の歌です。心は限りなく汲みつくせない豊かな泉だから、詩歌が枯れることは決してありません。心のふるえのままの言葉の旋律、愛しみの歌が、優しい心の人が生きてゆくための鼓動となりますように。
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