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ミュシャ展

ミュシャ展に行けました。絵の向こうからこちらを凝視している女性の瞳が心に焼きつき深く考えさせられます。作品に平和への祈りを込めた絵描き、人間としての生き方にも。アールヌーヴォー作品の女性の姿、曲線もとても美しいです。
平和を思い祈る心は、花を愛し優美な姿を絵に描きとめたいと願う心と、通いあう地下水から地にあふれだす泉だと、ミュシャに教えられます

ミュシャのアールヌーヴォー時代の絵は、与謝野晶子の短歌雑誌・明星のデザインが影響を受けていたと伝わってきて親しく感じます。スラヴ叙事詩は作品サイズの大きさと完成までに注がれた十数年の歳月と、彼がナチスに迫害され亡くなっても今に伝わる人間をみつめる芸術作品であることに励まされます。

時代・社会にはびころうとする権力・暴力は、人間性をおとしめる愚かさでしかありません。人間らしさを求めずにいられない文学・アートは、どんなに下劣な時代・社会であろうと、生まれ、伝えられてきました。人間らしさを軽んじるものは必ず滅びることを、人間の歴史が教えてくれています。


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プロフィール

高畑耕治

Author:高畑耕治
Profile:たかばたけ こうじ
1963年生まれ大阪・四條畷出身 早大中退 東京・多摩在住

詩集
「純心花」
2022年イーフェニックス
「銀河、ふりしきる」
2016年イーフェニックス
「こころうた こころ絵ほん」2012年イーフェニックス
「さようなら」1995年土曜美術社出版販売・21世紀詩人叢書25
「愛のうたの絵ほん」1994年土曜美術社出版販売
「愛(かな)」1993年土曜美術社出版販売
「海にゆれる」1991年土曜美術社
「死と生の交わり」1988年批評社

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