あたらしい詩と歌の本
『こころうた こころ絵ほん』は2012年
3月11日、(株)
イーフェニックスから発売されます。
A5判並製192頁、定価2100円(消費税込)で、好評予約受付中です。

☆ 書店での予約注文はこちらです。
発売案内『こころうた こころ絵ほん』 ☆ Amazonでのネット注文はこちらで。
(カバー写真が公開されました。
画家の渡邉裕美さんの可憐なパンジーの絵をこの本のタイトルの草花と一緒に、
デザイナーの池乃大さんが美しく咲かせてくださいました。ぜひご覧ください。)
詩集 こころうた こころ絵ほん ☆ 興味はあるけど価格が高いと思われたら、
発売日以降に図書館でリクエストされて読んでみてください。もし良いと感じて頂けたら、詩がお好きなみなさまに『こころうた こころ絵ほん』をお伝え頂けますととても嬉しいです。
『こころうた こころ絵ほんは、九つの章にしました。冷たく事務的なアラビア数字ではなく、ひぃ、ふぅ、みぃ、よぅ、いつ、むぅ、なな、やぁ、ここの、です。
それぞれの章扉には
画家の渡邉裕美さんが、詩とこだまする美しい絵を咲かせてくださり、香っています。
それぞれどんな作品でまとめられているのか、題名だけでは感じとれませんので、各章から、一作品ずつ、立ち読みして頂けるよう、紹介しています。(短い作品を選びます)。
最終回は、
ここの こころを込めて の章から、
さようならこんにちは です。
さようならこんにちはアウストラロピテクスのいのちを受け継ぎ ひとが
他をおしのけ増殖しはじめてから
棟梁(とうりょう)が人殺しを自賛する民族と国家の
わがままだらけ戦争だらけ殺りくだらけ
この星のうえ 殺しあいが
途絶えた時間は ほんのわずか
この星のうえ
憎しみにのまれ祈りが
誰もが疑いに疲れ性交さえ
途切れた瞬間も たぶんあった 悲しみの
この星のうえ けれど必ず
どこかでいつも
誰かが誰かを どうしてなんだろ?
思い 愛してた
誰かが誰かを いまも
思い 愛してる わたしも
この海の星の波だから 夜空からの
微かなひかりのあなたに ふるえ 歌ってる
この星のこの島で
生きたくて生きられなかった ひと
他のひと助けいのち失くした ひと
追い込まれ自らを殺した ひと
一年になんにん 一日になんにん
おおきすぎる数字のすきまの ひとりきりの
あのひとだけの ふりむいてくれる素顔に
どうして? 逝ってしまうの?
こころ差しのべつづけたい
どうして?
この星のどこかの町にも
おなじ日のおなじ瞬間は ふつうにあって
たったひとりのお母さんから
ひとりのいのちになる瞬間 激しく泣いてこんにちは
嬉しいの? 悲しいの? あれ ほら もう
笑ったよ
さようならこんにちは
ひとりひとり死んでゆく それでもいのちは
宇宙の海にはだかで ふるふるふるえ 歌いはじめる
- 関連記事
-
- https://blog.ainoutanoehon.jp/tb.php/289-77bc07c4
トラックバック
コメントの投稿