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詩想 ― 建礼門院右京大夫集(二)

ツイートした詩想の、落穂拾いです。

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「建礼門院右京大夫集(けんれいもんいんうきょうのだいぶしゅう)」(糸賀きみ江全訳注、講談社学術文庫)を読みおえました。
こころに響きました。いちばん強く感じたのは彼女がなんどもなんども「かなしい」という言葉でうたっていることです。わたしもにています。

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建礼門院右京大夫集。
かく思ひしこととて、思ひ出づべき人もなきが、たへがたくかなしくて、しくしくと泣くよりほかのことぞなき。
糸賀きみ江訳。
このようにわたしが思っていたことだからといって、あの方の命日を思い出してくれそうな人もいないのが、こらえようもなく悲しくて、しくしく泣くばかりでした。

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建礼門院右京大夫集。
なげきわび わがなからなましと 思ふまでの 身ぞわれながら かなしかりける
悲しい、死にたいと、しくしく泣くばかりの彼女が、出家もできず、それでも生きた姿、伝えてくれた静かなうたに、深くこころをうたれます。

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異常悲哀反応、という言葉にこだわりがあります。彼女をこの言葉で診断することはできるかもしれません。けれど、アウシュビッツや広島や長崎や福島につうじる過酷な、平家の恋人の死に向き合うとき、異常悲哀反応は、人間らしいこころのあらわれではないか?とも、わたしは思います。
沖縄やベトナムやシリアや南スーダン、いたるところ。
異常悲哀反応を失わず、生きたいと願います。



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プロフィール

高畑耕治

Author:高畑耕治
Profile:たかばたけ こうじ
1963年生まれ大阪・四條畷出身 早大中退 東京・多摩在住

詩集
「銀河、ふりしきる」
2016年イーフェニックス
「こころうた こころ絵ほん」2012年同上
「さようなら」1995年土曜美術社出版販売・21世紀詩人叢書25
「愛のうたの絵ほん」1994年同上
「愛(かな)」1993年同上
「海にゆれる」1991年土曜美術社
「死と生の交わり」1988年批評社

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