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詩想 ― ヒューマニズムと文学、詩

ツイートした詩想の、落穂拾いです。

  *

法を軽んじ事実に基づかないその場しのぎの思いつきをわめく者が首相職にいて、議論も成り立たない危うい国では、嘘の上塗りの驚くべき見本として発言記録は貴重です。

夜空に、自衛隊機? 米軍機? ひどくうるさい。聞こえないふりはしない。うるさいものはうるさい。
静かな夜空が奪われたのは、アベ政権になってから。

首相職についてしまっている者は、いのちの価値には軽重があり自分は偉く重いほうだと勝手に思い込んでいるのが、辞任の覚悟発言にも露で、幼稚で恥ずかしく迷惑で危ない。よりはやく辞めさせるために、できることを。

自衛隊員が殺害されても。首相職についてしまっている嘘まみれの方は、辞職する覚悟だ、と真剣な顔で嘘をつき。
すきでもない憤りは、嘘が溶け去れば鎮まるだろうに。

首相についてしまっている人が口先だけで一度も負わない任命責任を負っている防衛相についてしまっている人の異様な発言。文民統制を平然と弱め安保法制を強行採決した政権そのものの異様さの一端。憲法を平然とけなす者が首相とされていて政権にあることこそがこれら諸悪の根源だとわたしは考えます。
酷い政権としか、なすことに対して表しようがなく。憤りを刻む。

  *

詩はプロパガンダ、煽動の手段、道具なんかではありません。
が、不正への怒り、あたりまえの人間らしさ、
ヒューマニズムが欠落してしまっている言葉は、
文学、詩と呼ぶに値しない、と私は思います。

たとえば私が好きな太宰は、治安維持法(共謀罪の見本)下、言論統制圧殺のあの時代、戦争賛美、戦時体制へのオベンチャラに新聞、文人がなだれをうったときにも、けっして踊らされず書かされず筆を曲げず折られず、文学を創りました。尊敬しています。

(反省の記)
呼ぶに値しない、こうでなければならない、のような、偏狭さは文学、詩から遠いもの。
あわい恋、ひとへの想いのせつなさかなしみひびく詩を、書きたいといつも思っています。

  *

詩は感動文。感想文とは少し違う。
海の波の揺れ動きの感想、波に散る滴の光やどす感動。
雨雲の晴れあがりの感想、浮かびあがる虹みつけた感動。
きれいだなとひとに抱く感想、好きなんだと気づく感動。
うたの女神はこころとことばの美にやどる。続いていても、少し違う。

  *

「バランスについて ぼくの聖女はバランスだ」( 原民喜『鎮魂歌』)

バランスを保つ意思を失わないこと。
大切なものを見失わず、大切に想い、大切にすること。
異様な恥ずかしい行いにくらべようもなく大切なのは、
こねこ。


☆ 新しい詩集です。

詩集 『銀河、ふりしきる』  高畑耕治
A5判、400ページ。393作品収録。カバー・章扉絵・渡邉裕美。発売イーフェニックス、税込540円。


高畑耕治詩集「銀河、ふりしきる」 絵・渡邉裕美

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プロフィール

高畑耕治

Author:高畑耕治
Profile:たかばたけ こうじ
1963年生まれ大阪・四條畷出身 早大中退 東京・多摩在住

詩集
「純心花」
2022年イーフェニックス
「銀河、ふりしきる」
2016年イーフェニックス
「こころうた こころ絵ほん」2012年イーフェニックス
「さようなら」1995年土曜美術社出版販売・21世紀詩人叢書25
「愛のうたの絵ほん」1994年土曜美術社出版販売
「愛(かな)」1993年土曜美術社出版販売
「海にゆれる」1991年土曜美術社
「死と生の交わり」1988年批評社

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