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文化を詩を育むということ(一)。詩人・村田正夫。

 しばらく風邪で休みましたので、今回は想うままに書きます。
人が亡くなるのは、とても悲しい。亡くなって、どうなるか、わからない、そこはもう信仰の世界です。
昨年から、身近な、大切な人が、続けて亡くなりました。震災で亡くなった方と同じように、とても悲しい。
 心の優しい人、人を思いやる人、いい人は、早く死んでしまう、どうしてでしょうか。

 詩人として書きます。
潮流出版社で、詩誌『潮流詩派』を、発行続けられ、多数の詩書を書かれた、村田正夫さんがお亡くなりになりました。独特の詩風をお持ちで、社会批評の鋭さとユーマモアを核にした、とても個性的なアクの強い作品を書かれた方です。だから作品に対しての評価は、読者により、大きく分かれると思います。
 村田さんご自身も、確固とした詩観をお持ちだったので、たとえば私の作風は評価されませんでした。でも、言いたいのはここからです。
 それでも、村田さんは詩集を初めて出したばかりの私、主催されれる詩誌に参加しない独立独歩の勝手な私をも、詩人として扱い、潮流出版社から精力的に毎年だされたアンソロジーへの参加を呼び掛け掲載してくださいました。直接お礼を申し上げる機会を逸しましたが、まったく無名の私は励まされ応援されたと勝手に今も思い感謝しています。

 詩を、文化を育てる思いがほんものかどうかは、村田さんのような、熱い情熱と度量の大きさ、見守るまなざしがあるかないかで見抜けます。人間としての、教育者としての、先に生れた世代としての、次世代に対しての。厳しく率直な主観を戦わせ批評しながらも、追いかけ追いつこうとする懸命な世代をも、詩を愛するという思いでだけは、あくまで対等な立場で。

 それができる人間でいらしたからこそ、個性だらけの詩人の詩を詩誌に結集して発表し続けられたのだと思います。詩を愛し、情熱を注ぎ続けられた、村田正夫さんを、私は尊敬します。

 このことに関連して、沖縄の詩人、宮城松隆さんのことを書きます。最近なくなったマスコミに著名な批評家の方についても思うことを書きたいと思います。

☆ お知らせ ☆
『詩集 こころうた こころ絵ほん』は2012年>3月11日イーフェニックスから発売されました。A5判並製192頁、定価2100円(消費税込)です。

 イメージング動画(詩・高畑耕治、絵・渡邉裕美、装丁・池乃大、企画制作イーフェニックス・池田智子)はこちらです。絵と音楽と詩のコラボをぜひご覧ください。

    こだまのこだま 動画
  
 ☆ こちらの本屋さんは店頭に咲かせてくださっています。
 八重洲ブックセンター本店、丸善丸の内本店、書泉グランデ、紀伊国屋書店新宿南店、三省堂書店新宿西口店、早稲田大学生協コーププラザブックセンター、あゆみBOOKS早稲田店、ジュンク堂書店池袋本店、紀伊国屋書店渋谷店、リブロ吉祥寺店、紀伊国屋書店吉祥寺東急店、オリオン書房ノルテ店、オリオン書房ルミネ店、丸善多摩センター店、くまざわ書店桜ケ丘店、有隣堂新百合ヶ丘エルミロード店など。
 ☆ 全国の書店でご注文頂けます。
    発売案内『こころうた こころ絵ほん』
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    詩集 こころうた こころ絵ほん
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    詩集 こころうた こころ絵ほん
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プロフィール

高畑耕治

Author:高畑耕治
Profile:たかばたけ こうじ
1963年生まれ大阪・四條畷出身 早大中退 東京・多摩在住

詩集
「純心花」
2022年イーフェニックス
「銀河、ふりしきる」
2016年イーフェニックス
「こころうた こころ絵ほん」2012年イーフェニックス
「さようなら」1995年土曜美術社出版販売・21世紀詩人叢書25
「愛のうたの絵ほん」1994年土曜美術社出版販売
「愛(かな)」1993年土曜美術社出版販売
「海にゆれる」1991年土曜美術社
「死と生の交わり」1988年批評社

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