私のホームページの「好きな詩・伝えたい花」に、
詩人・野間明子さんの詩を紹介させて頂きました。
詩「硝子」「フクシマへの道」「世界のまんなかの一本の柳」 (クリックしてお読み頂けます)。
野間明子さんの詩の言葉には迫力、迫ってくる力を感じます。彼女が朗読をし続けてきたことで、音への感性が鋭く、
肉声の響きを体感していて、文字にも書きだせることがその源にあります。
同時に。
萩原朔太郎が
詩集『青猫』全体で訴えかけたような、イメージと心が濃密に滲む詩世界の直系の人だと感じます。その眼差しは日常生活の健康性を斜視する病んだ感覚と感情と思考を彷徨います。生の
異邦人、疎外された被造物として。
でも、芸術家、詩人はそういう人間です。純粋性と愛への渇望、真、善、美を求めずにはいられず、見つけられずに 失墜するイカロスのような。
彼女のその思いの強さ、真率さが
「ああ」という詩句に漏れ出るとき、私は心の谺を感じます。偽りのない抒情詩人だと。
抒情詩人は心の塊。喜びにも悲しみにも苦しみにひりひりする人、だから他者の痛みにも抉られる
社会批評性をもあわせもちます。彼女のその横顔が「フクシマへの道」に滲んでいます。
彼女は生きづらく、世渡りが下手、詩界の世俗面にも触れないから知られていません。たとえば彼女らしく著者略歴にも出しませんが、私と重なる年代に彼女も
早稲田大学のキャンバスで過ごしていたとお聞きしたことがあります。
私は、心に強く訴えかける作品を書くことだけが詩人の証しだと考えています。だからこそ、彼女は優れた詩人、詩人の詩を読んで頂けたらと願います。
☆ お知らせ ☆
『詩集 こころうた こころ絵ほん』を2012年
3月11日、
イーフェニックスから発売しました。A5判並製192頁、定価2000円(消費税別途)しました。
イメージング動画(詩・高畑耕治、絵・渡邉裕美、装丁・池乃大、企画制作イーフェニックス・池田智子)はこちらです。絵と音楽と詩の響きあいをぜひご覧ください。
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