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二階堂晃子の詩。悲しみの向こうに。ふるさとを想う。

 私のホームページの「好きな詩・伝えたい花」に、福島の詩人・二階堂晃子さんの詩を紹介させて頂きました。

  詩「生きている声」「双葉町両竹の兄」「光る文字が」
  (クリックしてお読み頂けます)。

 二階堂晃子さんは詩集『悲しみの向こうに ―故郷・双葉町を奪われて』を2013年3月11日コールサック社から出版されました。

 同書「あとがき」の思いに私は心打たれ強く共感しますので、抜粋し紹介します。
「私の故郷は、福島県双葉郡双葉町両竹(ふたばぐんふたばまちもろたけ)で、実家は東京電力福島第一原子力発電所から3.5㎞のところにある。あの日、地震・津波・放射能汚染により故郷は壊滅状態となった。(略)故郷の壊滅に限りない悲しみを覚えた。私でさえこうなのだから、何百年脈々と重ねてきた歴史を受け継ぎ、生活を紡いできた土着の人々の悲しみは図り知れないものがある。
「悲しみの向こう」にはまだ何も明かりは見い出せない。しかし悲しみをそのままにしておいては、生きる力にならない。悲しみを存分に書き残すことが、今、私がなすべきことであると思うようになった。」

 詩「生きている声」「双葉町両竹の兄」は同書所収、詩「光る文字が」はこの詩集の源にあり、『2012 福島県現代詩集 第33集 銀河の声 心の声 ふくしまの声 』(2012年4月11日、福島現代詩人会)に発表されています。その初出形を紹介させて頂きました。
 (『福島県現代詩集』をめぐる私の想いは、次のブログに記しています。
2012福島県現代詩集(一)祈念碑   2012福島県現代詩集(二)記録・証言としての詩 2012福島県現代詩集(三)創作、感動の花)。

 二階堂さんが悲しみのなかで悲しみに耐えて、懸命に書かれた作品をお読み頂けたら、生きる力を感じ立ち上がって歩き出せたらと、私も願っています。

 ☆ お知らせ ☆
 『詩集 こころうた こころ絵ほん』を2012年3月11日イーフェニックスから発売しました。A5判並製192頁、定価2000円(消費税別途)しました。
 イメージング動画(詩・高畑耕治、絵・渡邉裕美、装丁・池乃大、企画制作イーフェニックス・池田智子)はこちらです。絵と音楽と詩の響きあいをぜひご覧ください。
    こだまのこだま 動画  
 ☆ 全国の書店でご注文頂けます(書店のネット注文でも扱われています)。
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    詩集 こころうた こころ絵ほん
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プロフィール

高畑耕治

Author:高畑耕治
Profile:たかばたけ こうじ
1963年生まれ大阪・四條畷出身 早大中退 東京・多摩在住

詩集
「純心花」
2022年イーフェニックス
「銀河、ふりしきる」
2016年イーフェニックス
「こころうた こころ絵ほん」2012年イーフェニックス
「さようなら」1995年土曜美術社出版販売・21世紀詩人叢書25
「愛のうたの絵ほん」1994年土曜美術社出版販売
「愛(かな)」1993年土曜美術社出版販売
「海にゆれる」1991年土曜美術社
「死と生の交わり」1988年批評社

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