この数日私は楽しい読書をしました。ドイツの詩についての本ですが、詩の移り変わりの考察に、個性的な詩人たちの詩が織り交ぜられ引用されているので、詩が好きな私にとっては楽しい時間でした。 以前、海外の詩を一連のエッセイでみつめた際、ドイツ詩については次のように記しました。「ドイツの定型詩と自由韻律。詩人・吉川千穂さんの論文。」(クリックでお読み頂けます)。 そのとき最後に読みたいと書いた本です。『詩...
アイヌ民族のこころを伝えようと懸命に生きた二人の女性、母と娘の豊かな詩作品集を紹介し、感じとってきました。 前回に続き、詩集『アイヌ・母(ハポ)のうた―伊賀ふで詩集』(2012年4月、現代書館)を読みとります。 著者は伊賀ふでさん、チカップ恵美子さんの母です。編集は詩人の麻生直子さんと、北海道新聞社編集局写真部の植村佳弘さんが、心を込めとても丁寧に編んでいらっしゃいます。 今回は伊賀ふでさんの、日本語の...
アイヌ民族のこころを伝えようと懸命に生きた女性の、豊かな詩作品集を紹介し感じとってきました。 前回に続き今回は、詩集『アイヌ・母(ハポ)のうた―伊賀ふで詩集』(2012年4月、現代書館)を見つめます。 著者は伊賀ふでさん、チカップ恵美子さんの母です。編集は詩人の麻生直子さんと、北海道新聞社編集局写真部の植村佳弘さんが、心を込めとても丁寧に編んでいらっしゃいます。 前回、母から娘に受け継がれたアイヌのウポ...
アイヌ民族のこころを伝えようと懸命に生きた女性、チカップ美恵子さんの豊かな詩作品集を紹介しつつ感じとれた私の詩想を記してきました。 今回は彼女のひとつの詩を最後に紹介すると同時にその詩から、彼女の母の伊賀ふでさんの詩へと、虹の橋をかけたいと思います。 チカップさんの美しい本『チカップ美恵子の世界―アイヌ文様刺繍と詩作品集』(2011年9月、北海道新聞社)には、美しいアイヌ文様刺繍の写真が咲きにおってい...
アイヌ民族のこころを伝えようと懸命に生きた女性、チカップ美恵子さんの豊かな詩作品集を紹介しつつ感じとれた私の詩想を記しています。 チカップさんの美しい本『チカップ美恵子の世界―アイヌ文様刺繍と詩作品集』(2011年9月、北海道新聞社)に織り込められた詩の言葉は、アイヌ文様刺繍のような肌ざわり、ぬくもりと、息づかいを伝えてくれます。 今回は私が好きなチカップさんの詩に響いている「愛と祈りと死」の主題をみ...
アイヌ民族のこころを伝えようと懸命に生きた女性、チカップ美恵子さんの豊かな詩作品集を、前回に続き紹介しつつ感じとれた私の詩想を記します。 チカップさんの美しい本『チカップ美恵子の世界―アイヌ文様刺繍と詩作品集』(2011年9月、北海道新聞社)に織り込められた詩作品の言葉は、アイヌ文様刺繍のような肌ざわり、ぬくもりと、息づかいを伝えてくれます。 今回は私が好きなチカップさんの詩作品から「美しい」詩をみつ...
今、アイヌのふたりの女性、チカップ美恵子さんと伊賀ふでさんの詩集を読みとっています。 アイヌの世界観と文学を教えてくれた敬愛する方、アイヌ・ユーカラ、アイヌの文学者について、これまで私が書いたエッセイ・詩想を、ここでとりまとめておきます。 (今回は新しい記事執筆ではなく備忘・読み返しのための、過去執筆記事のリンク採録です。) 『アイヌ神謡集』序、知里幸惠(一) 知里幸惠(二)遺稿「日記」 ...
アイヌ民族のこころを伝えようと懸命に生きた女性、チカップ美恵子さん、そして彼女の母の伊賀ふでさん、今回からの数回は、二人の豊かな詩作品集を紹介しつつ感じとれた私の詩想を、記します。 はじめに娘のチカップ美恵子さん、チカップはアイヌの言葉で鳥、彼女の羽ばたきを見つめます。同じ時間を生きながら、チカップさんの作品やご活動を知らずにいて、2010年急性骨髄性白血病で61歳でお亡くなりになった後になって初めて...
梅雨の季節、草花たちや稲の苗、かえるたちに、雨はかかせない、喜んでるだろうな、と想いつつも、憂鬱にもなったりもします。 次のブログの展開のため、本を読んだりあれこれ考えたりしながら、雨の音を聴いているひと時、てるてるぼうずの笑顔の花を咲かせます。タイトルをクリックしてお読み頂けます。 詩「てるてるぼうずの四季」 ホームページでの初出形です。今年発売しました『詩集 こころうた こころ絵ほん』の...
詩集『こころうた こころ絵ほん』を出版してから、新しい作品を生むのに少しが時間がかかり難産で完成に苦しみましたが、やっと、新しい詩を書きあげ、HP公開できました。こころはな咲きました。 ブログ「愛(かな)しい詩歌・高畑耕治の詩想」で記している想いの、作品としての結晶だと思っています。 詩を書かなければ詩人ではない、詩を生むのが詩人、あたありまえのことですね。 詩の花束「こころ花」(クリックでお読み...
詩人の佐川亜紀さんが、1995年の私の第5詩集『さようなら』の批評をHPに書いてくださいました。 詩誌・詩集のコーナー『高畑耕治詩集 さようなら』 紹介してくださった作品は詩「かずよちゃんのはっさく」。阪神淡路大震災の痛みから生まれた詩です。 選んで頂いた詩、書いて頂いた言葉を読んで、佐川さんがこの詩集に向き合ってお読みくださり、感じとっていただけたことが、複数の収録作品への簡潔な言葉を通して、...
詩人の中村不二夫さんの『現代詩展望Ⅶ』(2012、詩画工房)を読みました。この数年に出版された詩集、詩人を丁寧に読み解かれているので、出会いと発見があり嬉しく思います。 この本を通して私が強く感じたのは詩人と詩作品を、ある時代のわずかな年月の流行や世相、世代や流派に無理やり押し込めて論じるのは、とても無理があって意味がないなという思いです。人との出会いと同じで、一冊一冊、個々の個性と感性がひかる表情豊...
今回は、児童文学作家・牧瀬かおるさんの2冊の児童書を読むことで心にひろがった詩想を記します。 牧瀬さんは、新しい本『万華鏡の少女』をまもなく2012年7月23日にイーフェニックスからご出版される予定で、私も読むことを楽しみにしているひとりです。 牧瀬さんはお年寄りを訪ねるボランティア活動をされていらして、その際、私の『詩集こころうた こころ絵ほん』を皆さんに朗読してくださいました。とても嬉しく思います。...
詩人・坂井のぶこさんの詩集『浜川崎から』(2012年、漉林書房)の詩を、私のホームページの「好きな詩・伝えたい花」で紹介しました。 ☆こちらのリンクから、お読み頂けます。 坂井のぶこの詩。詩「浜川崎から(抄)」。 とても良い詩です。ぜひお読みください。 ☆ お知らせ ☆ 『詩集 こころうた こころ絵ほん』を2012年3月11日、イーフェニックスから発売しました。A5判並製192頁、定価2100円(消費税込)です。 イメ...