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塚本邦雄。河野愛子。安立スハル。岩田正。歌の花(十八)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 塚本邦雄(つかもと・...

築地正子。安永蕗子。竹山広。歌の花(十七)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。● 築地正子(ついじ・ま...

森岡貞香。宮英子。武川忠一。歌の花(十六)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。  出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。● 森岡貞香(もりおか...

清水房雄。加藤克巳。田谷鋭。歌の花(十五)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 清水房雄(しみず・ふ...

高安国世。山崎方代。岡部桂一郎。歌の花(十四)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 高安国世(たかやす・く...

近藤芳美の短歌。新しき生を賭け得るや。歌の花(十三)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 近藤芳美(こんどう・よ...

宮柊二。素直懸命に。歌の花(十二)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 宮柊二(みや・しゅうじ...

窪田章一郎。佐藤佐太郎。歌の花(十一)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 窪田章一郎(くぼた・し...

坪野哲久。葛原妙子。歌の花(十)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 坪野哲久(つぼの・て...

木俣修。われが生きざま。歌の花(九)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性が心に響いてきた歌人について好きだと感じた歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせる歌人を私は敬愛し、歌の美しい魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 木俣修(きまた・おさ...

前川佐美雄。柴生田稔。生方たつゑ。歌の花(八)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、歌人たちの個性的な歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせた歌人を私は敬愛し、歌の魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 前川佐美雄(まえかわ・さみお、1903年・明治36年奈良県生...

結城哀草果。初井しづ枝。山田あき。歌の花(七)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、歌人たちの個性的な歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせた歌人を私は敬愛し、歌の魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 結城哀草果(ゆうき・あいそうか、1893年・明治26年山形市...

土屋文明。岡本かの子。歌の花(六)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性的な歌人たちの歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせた歌人を私は敬愛し、歌の魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 土屋文明(つちや・ぶんめい、1890年・明治23年群馬県生ま...

釈迢空。みな 旅びと。歌の花(五)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性的な歌人たちの歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせた歌人を私は敬愛し、歌の魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 釈迢空(しゃく・ちょうくう、1887年・明治20年大阪府生ま...

土岐善麿。古泉千樫。吉井勇。歌の花(四)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性的な歌人たちの歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせた歌人を私は敬愛し、歌の魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 土岐善麿(とき・ぜんまろ、1885年・明治18年東京生まれ、1...

斎藤茂吉。前田夕暮。北原白秋。歌の花(三)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性的な歌人たちの歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせた歌人を私は敬愛し、歌の魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 斎藤茂吉(さいとう・もきち、1882年・明治15年山形県生ま...

太田水穂。会津八一。歌の花(二)。

 出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、個性的な歌人たちの歌の花を数首ずつ、私が感じとれた言葉を添えて咲かせています。生涯をかけて歌ったなかからほんの数首ですが、心の歌を香らせた歌人を私は敬愛し、歌の魅力が伝わってほしいと願っています。 出典に従い基本的には生年順です。どちらの出典からとったかは◆印で示します。名前の前●は女性、■は男性です。■ 太田水穂(おおた・みずほ、1876年・明治9年長野県生まれ、...

佐々木信綱。与謝野鉄幹。歌の花(一)。

 今回まで数回にわたり、出典の2冊の短歌アンソロジーの花束から、私が特に感じるところのあった歌人とその歌を聴きとってきました。 とりあげなかった歌人についても、心に強く響く好きな歌はおおくありますので、今回からは個性的な歌人たちのいいと感じた歌を数首ずつみつめなおし、私が感じ思った言葉を添えていきたいと思います。 生涯をかけて歌ったなかからほんの数首しか咲かせられませんが、でも私は歌い心の歌を香ら...

河野裕子の短歌。恋の歌、愛の歌、感性の花。

 ここ百年ほどの時間に歌われた詩歌から、短歌の形で咲いた心の花をみつめています。 今回の歌人は河野裕子(かわの・ゆうこ、1946年・昭和21年熊本県生まれ)です。 私が特に好きな18首を選びました。 最初の5首は、恋の歌で、とてもいいと思います。青春を生きる女性の若さ、みずみずしい感受性、こころとからだの華やぎ、ときめきが、いちどに咲き出したようなみなぎる力が美しいと感じます。花が咲きそよ風にゆれながら歌...

中城ふみ子の短歌。『乳房喪失』悲しく燃え尽くして。

 ここ百年ほどの時間に歌われた詩歌から、短歌の形で咲いた心の花をみつめています。今回の歌人は中城ふみ子(なかじょう・ふみこ、1922年・大正11年帯広市生まれ、1954年・昭和29年没)です。 歌集タイトルにある『乳房喪失』、乳癌のため32歳で夭逝されていますが、死の前の短い期間に、激しく燃え尽くした歌人、その歌に漂う悲壮感と切迫した想いに心打たれます。17首選びました。  最初の5首は、人との距離感についての鋭...

大野誠夫の短歌。根っからの抒情歌人。

 ここ百年ほどの時間に歌われた詩歌から、短歌の形で咲いた心の花をみつめています。今回の歌人は大野誠夫(おおの・のぶお、1914年・大正3年、茨城県生まれ、1984年・昭和59年没)です。 彼の歌も私は初めて知りましたが、哀しみ、哀感が響く抒情歌が心に響いてきて好きになりました。10首を選びました。 一、二、四首目は、夜、雪、裸木、星座、女性、音楽と、世界中のロマン派、抒情詩人が好む情景が歌われ、抒情歌そのもの...

斎藤史の短歌。眼に見えぬものを、歌う人。

 ここ百年ほどの時間に歌われた詩歌から、短歌の形で咲いた心の花をみつめています。今回の歌人は斎藤史(さいとう・ふみ、1909年・明治42年東京生まれ、2002年・平成14年没)です。 好きな歌10首を選びました。一首目は、歌において、イメージの鮮明さもまた大きな魅力であることを思い出させてくれます。三十一文字と言う限られた字数でありながら、伝えられるものは限りなくひろがっていること。この歌は、雪の山のずっと奥ふ...

五島美代子の短歌(二)。人間の心と感受性の歌。

 ここ百年ほどの時間に歌われた詩歌から、短歌の形で咲いた心の花をみつめています。前回に続き歌人は五島美代子(ごとう・みよこ、1898年・明治31年東京生まれ、1978年・昭和53年没)の人間性ゆたかな歌、今回は15首です。  最初の6首には、この歌人のいのちと人間と社会を見つめるまなざしの深さを感じます。文学や詩歌は、人間には決してわからない「真理」を主張するのではなく、生きている時間、瞬間の真実を言葉で伝えよ...

五島美代子の短歌(一)。母も育ちたし、子を、娘を愛して。

 ここ百年ほどの時間に歌われた詩歌から、短歌の形で咲いた心の花をみつめています。 今回の歌人は五島美代子(ごとう・みよこ、1898年・明治31年東京生まれ、1978年・昭和53年没)です。 私は出典の本を通読しながら、好きな歌に印をつけ、その数が多い歌人をとりあげていますが、いちばん多くその印をつけていたのが、初めて出会ったこの歌人でした。彼女のようなヒューマニズム、人間性あふれた歌人がもっと知られてよいと私...

三ヶ島葭子の短歌。悲しみ、苦しみ、夭逝。歌。

 ここ百年ほどの時間に歌われた詩歌から、短歌の形で咲いた心の花をみつめています。今回の歌人は三ヶ島葭子(みかじま・よしこ、1886年・明治19年埼玉県生まれ、1927年・昭和2年没)です。 生年没年からわかるように彼女は40歳でなくなりました。内面を自己凝視し、あふれるものを真率に吐露する、まっすぐな歌風なので、家庭内の不和からの苦しみと悲しみが、言葉に滲んでいます。  彼女の歌に感じるのは、鋭敏な感受性が本...

窪田空穂の短歌。『平家物語』の俊成に似て。

 ここ百年ほどの時間に歌われた詩歌から、短歌の形で咲いた心の花をみつめています。今回の歌人は窪田空穂(くぼた・うつぼ、1877年・明治10年長野県松本生まれ、1967年・昭和42年没)です。 私は最近2冊の短歌選集を併読しましたが、今回は『現代の短歌 100人の名歌集』(篠弘編著、2003年、三省堂)からです。ここ数回主に出典とした『現代の短歌』(高野公彦編、1991年、講談社学術文庫)も、彼の作品を収録していて先に読み...

上田三四二の短歌(五)あふれでる詩想の泉。

 ここ約百年に生まれた短歌を見つめています。『現代の短歌』で出会えた、私なりに強く感じるものがあり何かしら伝えたいと願う歌人の、特に好きな歌です。 前回に続き、上田三四二(うえだ・みよじ、1923年・大正12年、兵庫県生まれ)の短歌をとおして、日本語の言葉の音楽、歌に耳を澄ませます。最終回も音楽性ゆたかな歌五首です。それぞれの歌に感じたことを記していきます。短歌の前に、所収の歌集名、刊行年と彼の年齢を記し...

上田三四二の短歌(四)。山の稜線のような乳房のまるみのような。

 ここ約百年に生まれた短歌を見つめています。『現代の短歌』で出会えた、私なりに強く感じるものがあり何かしら伝えたいと願う歌人の、特に好きな歌です。 前回に続き、上田三四二(うえだ・みよじ、1923年・大正12年、兵庫県生まれ)の短歌をとおして、日本語の言葉の音楽、歌に耳を澄ませます。 今回は音楽性ゆたかな歌五首です。それぞれの歌に感じたことを記していきます。短歌の前に、所収の歌集名、刊行年と彼の年齢を記し...

上田三四二の短歌(三)意味とイメージと音色とリズムは溶けて。

ここ約百年に生まれた短歌を見つめています。『現代の短歌』で出会えた、私なりに強く感じるものがあり何かしら伝えたいと願う歌人の、特に好きな歌です。 前回に続き、上田三四二(うえだ・みよじ、1923年・大正12年、兵庫県生まれ)の短歌をとおして、日本語の言葉の音楽、歌に耳を澄ませます。 今回は音楽性ゆたかな歌五首です。それぞれの歌に感じたことを記していきます。短歌の前に、所収の歌集名、刊行年と彼の年齢を記して...

上田三四二の短歌(二)散文化した時代と、歌。

 ここ約百年に生まれた短歌を見つめています。『現代の短歌』で出会えた、私なりに強く感じるものがあり何かしら伝えたいと願う歌人の、特に好きな歌です。 前回に続き、上田三四二(うえだ・みよじ、1923年・大正12年、兵庫県生まれ)の短歌を見つめます。 この散文化した時代に多くの人は、合理性と効率性と実用性と有益性の盲目的な追求を進歩の旗印にかなう最善の選択だとして掲げる競争社会に投げ込まれ、知性と機智と狡知を...

Appendix

プロフィール

高畑耕治

Author:高畑耕治
Profile:たかばたけ こうじ
1963年生まれ大阪・四條畷出身 早大中退 東京・多摩在住

詩集
「純心花」
2022年イーフェニックス
「銀河、ふりしきる」
2016年イーフェニックス
「こころうた こころ絵ほん」2012年イーフェニックス
「さようなら」1995年土曜美術社出版販売・21世紀詩人叢書25
「愛のうたの絵ほん」1994年土曜美術社出版販売
「愛(かな)」1993年土曜美術社出版販売
「海にゆれる」1991年土曜美術社
「死と生の交わり」1988年批評社

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